JavaScript中級

中級 JavaScriptで学ぶクリーンアーキテクチャ|練習問題編

導入

クリーンアーキテクチャは、ソフトウェア開発における設計原則を強調し、保守性や拡張性を高める手法です。特に中級から上級のエンジニアが直面する課題として、複雑なビジネスロジックや依存関係の管理が挙げられます。この記事では、具体的なシチュエーションを通じて、クリーンアーキテクチャの実践的な適用方法を探ります。

教科書レベルの解説(クリーンアーキテクチャ)

重要な概念の整理

クリーンアーキテクチャでは、アプリケーションの構造を層に分け、各層の責任を明確にすることが求められます。一般的には、以下のような層が存在します:

  • エンティティ層:ビジネスルールを定義します。
  • ユースケース層:エンティティに対する操作を定義します。
  • インターフェース層:外部とのやり取りを管理します。
  • フレームワーク層:具体的な技術やライブラリに依存する部分です。

このように層を分けることで、各層が独立しており、変更が他の層に影響を与えにくくなります。特に、ビジネスロジックをエンティティ層に集中させることが、クリーンアーキテクチャの核心です。

コード例(JavaScript)


// ユーザーエンティティ
class User {
    constructor(id, name) {
        this.id = id;
        this.name = name;
    }
}

// ユースケース
class UserService {
    constructor(userRepository) {
        this.userRepository = userRepository;
    }

    createUser(name) {
        const user = new User(Date.now(), name);
        this.userRepository.save(user);
        return user;
    }
}

// インターフェース
class UserRepository {
    constructor() {
        this.users = [];
    }

    save(user) {
        this.users.push(user);
    }

    findAll() {
        return this.users;
    }
}

// 使用例
const userRepository = new UserRepository();
const userService = new UserService(userRepository);

const newUser = userService.createUser('Alice');
console.log(userRepository.findAll());

コードの行ごとの解説

  1. Userクラス:ユーザーを表現するエンティティで、IDと名前を持ちます。
  2. UserServiceクラス:ユーザー関連のビジネスロジックを管理し、ユーザーを作成するメソッドを提供します。
  3. UserRepositoryクラス:ユーザーの保存と取得を行うインターフェースを実装しています。
  4. 使用例:UserServiceとUserRepositoryを組み合わせて、ユーザーを作成し、リストを出力しています。

練習問題編

以下に練習問題を用意しました。各問題に対する模範解答と解説も記載しています。

  1. 問題1:エンティティ層に新しいプロパティを追加する場合、どのように影響を最小限に抑えることができますか?
  2. 模範解答:エンティティ層を変更する際は、他の層に影響を与えないように、必要なプロパティをオプショナルにするか、DTO(データ転送オブジェクト)を使用してデータをやり取りすることが有効です。

  3. 問題2:ユースケース層がインターフェース層に依存しないようにするためには、どのような設計が考えられますか?
  4. 模範解答:ユースケース層は、インターフェース層からの依存を減らすために、インターフェースを通じた依存性注入を利用することが推奨されます。

  5. 問題3:ビジネスロジックが複雑化した場合、どのようにクリーンアーキテクチャを維持することができますか?
  6. 模範解答:ビジネスロジックを小さなユースケースに分割し、それぞれのユースケースを独立してテスト可能にすることで、クリーンアーキテクチャの原則を維持します。

まとめ

  • クリーンアーキテクチャは、アプリケーションの保守性を高めるための強力な手法です。
  • 各層の責任を明確にし、依存関係を管理することが成功の鍵です。
  • 具体的なシチュエーションに基づく設計を通じて、実践的なスキルを磨くことができます。