プログラミング上級

上級 RESTとGraphQLの使い分け|解説編

導入

現代のアプリケーション開発において、RESTとGraphQLはデータ取得の主要な手段として広く使用されています。特に、複雑なデータ要求や多様なクライアントアプリケーションが存在する環境では、どちらの技術を選択するかがプロジェクトの成功に大きく影響します。この解説では、具体的なシチュエーションを通じて、上級者が考慮すべきRESTとGraphQLの使い分けについて掘り下げます。

教科書レベルの解説(アーキテクチャ / 実務設計)

重要な概念の整理

RESTはリソース指向のアプローチであり、HTTPメソッドを使用してリソースに対する操作を行います。一方、GraphQLはクエリ言語を使用して、必要なデータをクライアントが指定できる柔軟性を提供します。これにより、クライアントは過不足のないデータを取得できるため、ネットワークの負荷を軽減することが可能です。

具体的なシチュエーションとして、複数のフロントエンドアプリケーションが異なるデータを必要とする場合を考えます。RESTでは、各エンドポイントが特定のリソースに対応し、クライアントが必要としないデータも含まれることが一般的です。一方、GraphQLを使用すると、各クライアントが要求するデータを明示的に指定できるため、効率的なデータ取得が実現します。

コード例(Python)


import requests

# REST APIのエンドポイント
rest_endpoint = "https://api.example.com/users/1"

# REST APIからデータを取得
response = requests.get(rest_endpoint)
user_data_rest = response.json()

# GraphQLのクエリ
graphql_query = '''
{
  user(id: 1) {
    id
    name
    email
  }
}
'''

# GraphQL APIのエンドポイント
graphql_endpoint = "https://api.example.com/graphql"

# GraphQL APIからデータを取得
response = requests.post(graphql_endpoint, json={'query': graphql_query})
user_data_graphql = response.json()

コードの行ごとの解説

  1. 最初に、Pythonのrequestsライブラリをインポートします。
  2. REST APIのエンドポイントを指定し、GETリクエストを送信します。
  3. 取得したデータをJSON形式で解析し、user_data_restに格納します。
  4. 次に、GraphQLのクエリを定義します。このクエリでは、特定のユーザーのID、名前、メールアドレスを取得します。
  5. GraphQL APIのエンドポイントを指定し、POSTリクエストを送信します。
  6. 取得したデータをJSON形式で解析し、user_data_graphqlに格納します。

解説編

上記のコード例から、RESTとGraphQLのデータ取得の違いが明確に示されています。RESTでは、特定のリソースに対するエンドポイントが必要であり、リソースの変更や追加があると、APIの設計が複雑化する可能性があります。対照的に、GraphQLはリクエストの柔軟性を提供し、必要なデータだけを取得できるため、APIのメンテナンスが比較的容易です。

ただし、GraphQLを選択する際には、クエリの複雑さや過剰なデータ取得(N+1問題)に注意が必要です。クライアントが自由にデータを要求できるため、サーバー側のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。このため、適切なキャッシングやクエリの制限を設けることが求められます。

まとめ

  • RESTはリソース指向であり、エンドポイントが固定される。
  • GraphQLはクエリ言語を用い、クライアントが必要なデータを指定できる。
  • 複数のクライアントが異なるデータを必要とする場合、GraphQLの方が効率的。
  • GraphQLにはN+1問題やクエリの複雑性に対する注意が必要。