TypeScript中級

中級 TypeScriptで学ぶクリーンアーキテクチャ|ケーススタディ編

導入

クリーンアーキテクチャは、アプリケーションの構造を整理し、変更に強い設計を実現するための手法です。本記事では、架空のプロジェクト「タスク管理アプリ」を通じて、TypeScriptを用いたクリーンアーキテクチャの適用方法を探ります。このプロジェクトでは、タスクの追加、更新、削除を行う機能を中心に据え、実際の業務で遭遇しやすい問題点を解決する方法を示します。

教科書レベルの解説(クリーンアーキテクチャ)

重要な概念の整理

クリーンアーキテクチャは、ソフトウェアの依存関係を整理し、ビジネスロジックを外部の詳細から分離することを目的としています。これにより、テストの容易さや変更のしやすさが向上します。アーキテクチャは、通常、以下の層に分けられます:

  • エンティティ層:ビジネスルールやドメインモデルを表現します。
  • ユースケース層:アプリケーションの具体的な機能を定義します。
  • インターフェース層:外部とのやりとりを管理します。
  • フレームワーク層:具体的な実装やライブラリを含みます。

コード例(TypeScript)


// タスクエンティティ
class Task {
    constructor(public id: string, public title: string, public completed: boolean = false) {}
}

// タスクリポジトリインターフェース
interface ITaskRepository {
    add(task: Task): Promise;
    update(task: Task): Promise;
    delete(taskId: string): Promise;
    getAll(): Promise;
}

// メモリ内タスクリポジトリの実装
class InMemoryTaskRepository implements ITaskRepository {
    private tasks: Task[] = [];

    async add(task: Task): Promise {
        this.tasks.push(task);
    }

    async update(task: Task): Promise {
        const index = this.tasks.findIndex(t => t.id === task.id);
        if (index !== -1) {
            this.tasks[index] = task;
        }
    }

    async delete(taskId: string): Promise {
        this.tasks = this.tasks.filter(t => t.id !== taskId);
    }

    async getAll(): Promise {
        return this.tasks;
    }
}

コードの行ごとの解説

  1. Taskクラス:タスクを表すエンティティとして、タイトルや完了状態を持つ。
  2. ITaskRepositoryインターフェース:タスク操作のためのメソッドを定義し、実装の柔軟性を持たせる。
  3. InMemoryTaskRepositoryクラス:メモリ内でタスクを管理する具体的な実装を提供し、データの追加・更新・削除・取得を行う。

ケーススタディ編

タスク管理アプリの開発において、クリーンアーキテクチャを適用することで、将来的な機能追加や変更が容易になります。例えば、外部APIを利用してタスクを同期する機能を追加する際、リポジトリのインターフェースを変更せずに新しい実装を追加することが可能です。しかし、注意すべき点として、リポジトリの設計が不十分な場合、依存関係が複雑化し、保守性が低下する可能性があります。したがって、インターフェースを明確にし、実装の詳細を隠蔽することが重要です。

まとめ

  • クリーンアーキテクチャにより、ビジネスロジックを外部から分離し、変更に強い設計が実現できる。
  • 具体的なケーススタディを通じて、実務に役立つ知識を得ることができる。