導入
マイクロサービスアーキテクチャは、複雑なシステムを小さなサービスに分割することで、柔軟性やスケーラビリティを向上させる手法です。しかし、実際の開発においては、さまざまなアンチパターンに遭遇することがあります。特に、JavaScriptを使用したマイクロサービスの実装では、非同期処理や状態管理の複雑さが絡むため、これらの落とし穴には注意が必要です。
教科書レベルの解説(マイクロサービス)
重要な概念の整理
マイクロサービスは、各サービスが独立して機能し、相互に通信することで全体のシステムを構成します。このアプローチにより、チームは異なる技術スタックや開発サイクルで作業できるため、開発の効率が向上します。しかし、サービス間の通信やデータの整合性を保つことは、特にJavaScriptの非同期処理を扱う際に難しくなることがあります。
コード例(JavaScript)
// マイクロサービス間の通信を模倣する関数
async function fetchData(serviceUrl) {
const response = await fetch(serviceUrl);
if (!response.ok) {
throw new Error('Network response was not ok');
}
return await response.json();
}
// メイン処理
async function main() {
try {
const data = await fetchData('https://api.example.com/data');
console.log(data);
} catch (error) {
console.error('Fetch error:', error);
}
}
main();
コードの行ごとの解説
- async function fetchData(serviceUrl): サービスURLを引数に取り、非同期でデータを取得する関数を定義します。
- const response = await fetch(serviceUrl): 指定されたURLからデータを取得し、レスポンスを待ちます。
- if (!response.ok): レスポンスが正常でない場合、エラーをスローします。
- return await response.json(): レスポンスをJSON形式で返します。
- async function main(): メイン処理を定義し、非同期関数を呼び出します。
- console.log(data): 取得したデータをコンソールに出力します。
- catch (error): エラーが発生した場合、エラーメッセージを表示します。
アンチパターン編
マイクロサービスにおいて一般的なアンチパターンの一つは、サービス間の過剰な結合です。例えば、あるサービスが他のサービスに直接依存し、必要以上に情報を取得する場合、システム全体の柔軟性が損なわれます。以下はその具体例です。
// サービス間の依存関係が強い例
async function fetchDataFromMultipleServices() {
const serviceAData = await fetchData('https://api.example.com/serviceA');
const serviceBData = await fetchData('https://api.example.com/serviceB');
// ここで両方のデータを結合する処理が入る
return { ...serviceAData, ...serviceBData };
}
このコードでは、fetchDataFromMultipleServices関数がサービスAとサービスBのデータを同時に取得し、結合しています。このような実装は、サービスの変更やスケーリングが難しくなるため、以下のように改善が可能です。
// 依存関係を減らすための改善例
async function fetchDataFromService(serviceUrl) {
return await fetchData(serviceUrl);
}
async function main() {
const serviceAData = await fetchDataFromService('https://api.example.com/serviceA');
const serviceBData = await fetchDataFromService('https://api.example.com/serviceB');
// 必要な処理をここで行う
}
この改善により、各サービスのデータ取得が独立して行われ、サービスの変更が容易になります。
まとめ
- マイクロサービス間の過剰な結合は避けるべきである。
- 各サービスのデータ取得は独立して行い、必要な処理はメイン処理で行うようにする。
- 非同期処理を適切に扱うことで、エラー管理やデータ整合性を高めることができる。