導入
リファクタリングは、既存のコードを改善し、可読性や保守性を向上させるためのプロセスです。特に中級エンジニアにとって、リファクタリングのスキルは非常に重要です。この記事では、C#を用いた具体的なリファクタリングのケーススタディを通じて、実務に役立つ視点を提供します。
教科書レベルの解説(リファクタリング)
重要な概念の整理
リファクタリングにはいくつかの基本的な概念があります。まず、リファクタリングは「動作を変えずにコードを改善する」ことを目的とします。これにより、バグのリスクを減少させ、将来的な機能追加や修正を容易にします。また、リファクタリングには、メソッドの抽出、クラスの分割、命名規則の見直しなど、さまざまな手法が存在します。
コード例(C#)
public class Order
{
public double CalculateTotal(double price, int quantity, double discount)
{
double total = price * quantity;
total -= total * discount;
return total;
}
}
コードの行ごとの解説
- メソッド名が具体的でないため、何を計算しているのかがわかりにくい。
- 引数の数が多く、メソッドの責務が不明瞭になっている。
- ディスカウントの計算が直感的でないため、可読性が低い。
解説編
上記のコード例では、注文の合計金額を計算するメソッドが示されていますが、リファクタリングの余地があります。まず、メソッド名をより具体的に変更し、引数をオブジェクトにまとめることで、メソッドの責務を明確にします。次に、ディスカウント計算を別のメソッドに抽出し、テスト可能性と再利用性を向上させます。
以下にリファクタリング後のコードを示します。
public class Order
{
public double CalculateTotal(OrderDetails details)
{
double total = details.Price * details.Quantity;
total -= CalculateDiscount(total, details.Discount);
return total;
}
private double CalculateDiscount(double total, double discount)
{
return total * discount;
}
}
public class OrderDetails
{
public double Price { get; set; }
public int Quantity { get; set; }
public double Discount { get; set; }
}
このように、リファクタリングを通じてコードの明確さと保守性が向上しました。特に、引数をオブジェクトにまとめることで、メソッドの呼び出しが直感的になり、他の開発者が理解しやすくなります。
まとめ
- リファクタリングは、既存のコードを改善し、可読性と保守性を向上させるための重要なプロセスである。
- 具体的なケーススタディを通じて、実務に役立つリファクタリング手法を学ぶことができる。
- メソッドの責務を明確にし、引数を整理することで、コードの理解が容易になる。