JavaScript中級

中級 JavaScriptで学ぶデータベース設計｜ケーススタディ編

 

導入

データベース設計は、アプリケーションの効率やパフォーマンスに直結する重要な要素です。特に中級エンジニアにとって、実務におけるデータベースの設計は避けて通れない課題です。本記事では、架空のプロジェクトを通じて、JavaScriptを用いたデータベース設計の具体例を示します。

教科書レベルの解説（データベース設計）

重要な概念の整理

データベース設計においては、エンティティ、リレーション、正規化といった基本概念が基盤となります。エンティティはデータベース内の情報の単位を指し、リレーションはそれらの関係性を示します。正規化はデータの冗長性を排除し、一貫性を保つためのプロセスです。

コード例（JavaScript）


// ユーザーと注文を管理するシンプルなデータベース設計の例
const users = [
    { id: 1, name: '田中太郎', email: 'taro@example.com' },
    { id: 2, name: '鈴木花子', email: 'hanako@example.com' }
];

const orders = [
    { id: 101, userId: 1, product: 'ノートパソコン', amount: 150000 },
    { id: 102, userId: 2, product: 'スマートフォン', amount: 80000 },
    { id: 103, userId: 1, product: 'タブレット', amount: 30000 }
];

// ユーザーの注文を取得する関数
function getUserOrders(userId) {
    return orders.filter(order => order.userId === userId);
}

// 例: ユーザーID 1 の注文を取得
console.log(getUserOrders(1));

コードの行ごとの解説

  1. ユーザー情報を含む配列を定義します。この配列はユーザーの基本情報を格納しています。
  2. 注文情報を含む別の配列を定義します。各注文はユーザーIDを参照し、どのユーザーがどの注文を行ったかを示します。
  3. ユーザーの注文を取得する関数を定義します。この関数は、指定されたユーザーIDに基づいて注文をフィルタリングします。
  4. 最後に、特定のユーザーID（ここでは1）の注文をコンソールに表示します。

ケーススタディ編

架空のプロジェクトとして、オンラインストアを考えます。このストアでは、ユーザーが商品を購入し、その履歴を管理する必要があります。最初はシンプルな設計から始め、実際のデータベースに移行する際には、エンティティ間の関係性を見直す必要があります。

例えば、最初の設計ではユーザーと注文を別々のテーブルに持ち、ユーザーIDを注文テーブルに持たせる方法を採用しました。しかし、将来的には注文の詳細（商品の在庫や支払い状況など）を追加する必要が出てくるでしょう。この際、正規化を適用し、各エンティティを独立させることで、データの整合性を保ちながら、拡張性を持たせることが可能です。

まとめ

  • データベース設計は、アプリケーションの基盤を形成する重要なプロセスである。
  • エンティティやリレーションを明確にし、正規化を通じてデータの冗長性を排除することが求められる。
  • 実際のプロジェクトでは、初期設計をもとに将来的な拡張を考慮した設計が重要である。
RELATED POST