C#中級

中級 C#で学ぶデザインパターン｜解説編

 

導入

デザインパターンは、ソフトウェア開発における共通の問題に対する再利用可能な解決策を提供します。中級 C# プログラマーとして、特に業務で遭遇する具体的なシチュエーションにおいて、どのデザインパターンを選択すべきかを理解することが重要です。本稿では、特定のシナリオに基づいてデザインパターンを考察し、実務に役立つ知識を深めます。

教科書レベルの解説（デザインパターン）

重要な概念の整理

デザインパターンは大きく分けて、生成、構造、行動の3つのカテゴリに分類されます。生成パターンはオブジェクトの生成に関するもので、構造パターンはオブジェクトの組み合わせや構成に焦点を当てています。行動パターンはオブジェクト間の相互作用や責任の分担に関連します。業務においては、特定の状況に応じて適切なパターンを選択することが求められます。

コード例（C#）


public interface IStrategy
{
    int Execute(int a, int b);
}

public class AdditionStrategy : IStrategy
{
    public int Execute(int a, int b) => a + b;
}

public class SubtractionStrategy : IStrategy
{
    public int Execute(int a, int b) => a - b;
}

public class Context
{
    private IStrategy _strategy;

    public Context(IStrategy strategy)
    {
        _strategy = strategy;
    }

    public void SetStrategy(IStrategy strategy)
    {
        _strategy = strategy;
    }

    public int ExecuteStrategy(int a, int b)
    {
        return _strategy.Execute(a, b);
    }
}

コードの行ごとの解説

  1. public interface IStrategy: 戦略パターンのためのインターフェースを定義します。
  2. public class AdditionStrategy: 加算の具体的な戦略を実装します。
  3. public class SubtractionStrategy: 減算の具体的な戦略を実装します。
  4. public class Context: 戦略を保持し、実行するクラスです。
  5. public void SetStrategy(IStrategy strategy): 実行する戦略を動的に変更できます。
  6. public int ExecuteStrategy(int a, int b): 現在の戦略に基づいて計算を実行します。

解説編

戦略パターンは、異なるアルゴリズムをクライアントから隠蔽し、動的に選択できるようにするための手法です。このパターンは、特に業務ロジックが多様である場合に有効です。例えば、ユーザーの入力に応じて異なる計算を行う場合、戦略パターンを適用することで、コードの可読性と保守性が向上します。ただし、戦略を増やしすぎると、管理が煩雑になる可能性があります。この点に注意し、必要な戦略のみを実装することが重要です。

まとめ

  • デザインパターンは、特定の問題に対する効率的な解決策を提供します。
  • 戦略パターンは、異なるアルゴリズムを動的に選択するための強力な手法です。
  • 業務ロジックに応じて適切なパターンを選び、実装することが成功の鍵です。
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